近年、正社員や派遣社員、パート(アルバイト)、フリーランスなど、さまざまな働き方が増えています。
「正社員を目指したい」「アルバイトやパートで働きたい」など、現状の働き方に不満や不安を持つ人は多いでしょう。
そこで、今回は「アルバイトから正社員を目指したい」「正社員とアルバイトってどう違うのだろう」そんな悩みを抱える方に、アルバイトと正社員の違いを解説します。
アルバイト(パート)とは
アルバイトやパートは、同じ事業所で雇用されている正社員よりも1週間の労働時間が短い労働者のことを指します。
アルバイトやパートでは、雇用期間が定められていることが多く、会社の都合により契約が更新されない場合があります。
また、アルバイトとパートは「パートタイム労働者」に区分されており、法律上の明確な違いはありません。
正社員とは
正社員は、雇用期間の定めのない「無期雇用」がほとんどです。
自らの意思で退職をしたり、会社で大きなトラブルが発生したりしない限り、解雇されることはありません。
また、アルバイトやパートと違い、有給休暇や社会保険、ボーナスなどの福利厚生もあるため収入の安定性があるのも正社員の特徴です。
アルバイトと正社員の具体的な違い
アルバイトと正社員では有給休暇や社会保険の有無など、いくつかの違いがあります。
それぞれの違いについて下記で詳しく解説します。
労働時間の違い
アルバイト(パート)で働く場合は、シフト制を取り入れている企業がほとんどです。
自身の生活に合わせ、働く曜日や時間を決められます。
休日を自分自身で決める為、長期休暇なども取りやすいでしょう。
また、半年間継続して雇われていること、全労働日の8割以上を出勤している場合は、アルバイトやパートタイムで勤務している場合でも、有給休暇を取得できます。
厚生労働省−年次有給休暇の付与日数(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/sokushin/roudousya.html)
正社員は、1日8時間(休憩1時間)で週5日の勤務が一般的な労働時間です。
休日は企業によって定められており、夏季休暇や年末年始休暇などの長期休暇が設けられています。
企業で定められた休暇日以外に休みを取りたい場合は、有給休暇や時間休といった制度があります。
社会保険の有無
社会保険とは以下の保険を指します。
•医療保険
•年金保険
•介護保険
•雇用保険
•労災保険
これらの保険は、雇用される側に起こる事故や怪我、病気や介護などに備えるための制度です。
正社員で雇用されている場合は、社会保険の加入が義務つけられており、厚生年金や企業の所属する組合の医療保険に加入します。
アルバイトやパートの場合は、社会保険加入条件を満たしていないため、国民年金や住民税など、お住まいの自治体が定める金額を収める必要があります。
しかし、一定の条件を満たすことで社会保険に加入しなければならないため、学生や主婦(夫)など、扶養内で働きたい方は、働き方に注意しましょう。
日本年金機構–令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大(https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0219.html)
収入の安定性の違い
アルバイトやパートタイムで働く場合のほとんどは、家庭の都合でのお休みなど、休日を自由に決められます。
しかし、出勤日数が少ない月や勤め先に長期休みがある月などは、収入が減ってしまいます。
自分自身で決めた日数働くことができるとは限らないため収入に安定性がありません。
一方正社員では、家庭の都合や企業に長期休みがあった場合でも、決められた月給分が支払われます。
有給休暇と企業の長期休みを利用して大型連休の取得をしても、お給料が減るということは基本的にはありません。
収入に安定性があるため、収入と支出の計算がしやすく今後の目標なども立てやすいでしょう。
まとめ
今回は、正社員とアルバイト(パート)の違いについて解説しました。
自由な働き方ができるアルバイトと収入に安定性のある正社員、どちらの働き方にもメリット、デメリットがあります。
しかし、社会保険の加入条件が拡大されたことによって、短時間勤務でも正社員同様の福利厚生が受けられる企業も増えています。
無期雇用である正社員ではなく、アルバイトとして働き続けることもひとつの勤務方法ではないでしょうか。
ぜひ、自分自身の生活スタイルに合わせた働き方